トップ

前のテキスト  テキスト一覧  次のテキスト


 スキル上げのススメ (2001/5/20)

気が付いたら、ウルティマを始めて1年が経過していました。
これはスゴイことです。1年かけてもまだ飽きないゲームなんて、私はこれまでお目にかかったことがありません。RPGの超大作とされる、ドラクエやファイナルファンタジーだって、せいぜい1,2ヶ月やって1回クリアすればもう十分で、もう一度最初からやろうなんていう気にはなりません。
人とのコミュニケーションを楽しむゲームで、常に同じ状況がない、自由度が高い、またスキルが難易度制でGrandmaster(GM)までの道のりは簡単ではない、などなど、このゲームの魅力はたくさんあって簡単には語り尽くせません。


と、ここまでは前置きで、今回のテーマは「スキル上げのススメ」です。

「スキル上げはつまらない、スキルを上げなくてもみんなと楽しく暮らせればいい」と言う人がいます。もちろんそれは各人のプレイスタイルだからそれでももちろんいいと思います。
でも、スキルにもよりますが、スキルを上げて初めて楽しくなる部分があるのも事実です。どうしてスキル上げしないんだろう、もっとスキルが上がった方が絶対楽しいのにとよく思います。あ、「絶対」というのはナシでしたね。楽しみ方は人それぞれですから。でも、スキル上げをしないことで、せっかく得られるであろう楽しみをわざわざ遠ざけているように見える人と出会うこともあります。


たとえば、今ひぃひぃ言いながらやっているレジスト(魔法抵抗)上げ。(追記:この数日後、レジGM達成しました)
このスキルを上げようと決めたのは、ウルティマを始めてから半年、初めてトレジャーハンティング(トレハン)Lv2に行ったときのことです。
戦士キャラのドクが誕生してまだ間もない頃。戦闘スキルは90代で、既に鍛冶GMのメインキャラRootsが作った黒のフルプレートを着て、コレで防御力は完璧だと思っていた頃でした。
トレハン担当のヒナタさんが宝箱を掘り当て、鍵を開けた瞬間に湧くモンスター。ターゲットは戦士の私に。大丈夫だと思っていたのに、オークメイジの魔法であっけなく死んでしまいました。魔法は防具の強さに関係がなかったのです。

このままではダメだ。そう思いました。それから毎日のようにシェイムのダンジョンに通い、レジがある程度上がってからはデシートの骨メイジ部屋に通い、やっとGMに手が届くまでになりました。
レジが80代の頃、もうかなり強くなった気がして、デシートLv3のリッチ部屋に行ってみました。アンデット系モンスターに2倍のダメージを与える銀武器はナシで。だってレジ高いからHQ武器で大丈夫でしょ、と思って。結果。即死。全然大丈夫じゃありませんでした。自分の弱さを再確認し、再び地道にレジ上げ。
今になって考えてみれば、リッチは魔法最強のモンスターとか言われているくらい(ホント?)なので、レジGMになっても銀武器は必要な相手なのだけど、その頃の私にとっては銀武器は非常に高価な武器で、とても買えるものではなかったし、また鍛冶屋キャラがいながら、鍛冶屋が作成したモノではない武具を使うなんて邪道だという思いもありました。
とにかく、まだまだ未熟だということだけは確かで、無念さとともに、もっと強くなろうと誓いました。
レジが99を超えた今、リッチ相手に銀武器を使えば死ぬことはほぼなくなりましたが、それでも2体以上のリッチが Flame Strike の魔法を続けて撃ってきた日には死の可能性はかなり高まります。
そう、GMになったからといって、絶対に安全ということはありえないのです。それ以降は、経験を積みプレイヤースキルを上げることで、数値に表れない部分をカバーしていく、あるいは仲間との連携プレーによって強敵を倒すというのが、このゲームの面白い部分ではないかと考えています。
いずれにしても、スキルにもよりますが、GMというのは最低条件なのではないかと。
GMになるというのは、終わりではなくて実は始まりなのではないかと思うのです。

このことは、よく生産系で言われます。私がメインキャラとしてやっている鍛冶屋にしても、大工や裁縫といった他の職業にしても、生産系のスキルはGMになって初めて銘入りの製品が作れるようになります。それも、必ず銘入りになるわけではなくて、GMでもHQ品ができるのは数パーセントの割合というものも中にはあります。
「GMだからといって万能ではない」というところが、このゲームを飽きさせない理由の1つでもあります。

レジ上げを例に出しましたが、例えば動物使いならテイムを、バードなら扇動をGMにすれば、GMでないときよりももっとこのゲームを楽しめるのではないかと思っています。
「GMじゃなくても楽しめる」というのは確かにその通りですが、GMになったらより楽しめると私は信じています。その時の楽しみを夢見てスキル上げに励めば、つまらないスキル上げも楽しいものになるんじゃないか、そう信じます。

テイムのスキルがある程度あればGMじゃなくてもドラゴン使いになれる、また扇動スキルがある程度あれば、ほぼ失敗なく扇動ができるかも知れません。でもそれは、もしかしたら本当にその職業の楽しみを知らずに過ごしているのかも知れない。GMより上にはなれないんだから、まずはそこまで頑張ってみようと思いませんか?
それに、GMを目指してスキル上げしてるときって、結構楽しいものですよ。私にとっては。
GMになってから振り返ってみるとその苦労も楽しい想い出になるし、GMになってからの糧にもなるのです。また、他の人が自分を頼って相談しに来てくれることもあります。そういうとき、自分の経験を元に話ができるというのは強みです。今まで自分を楽しませてくれたこの世界への恩返しができているという気分にもさせてくれます。

1年もかけてこれだけ色々やってきたのに、まだやっていないこと、やりたいことがたくさんあります。レジがGMになったら今度はドクの最後のスキル、毒塗りをGMにしなきゃいけないし、それでスキルが完成したら今度は本格的にフェルッカで対人をやってみたいし、まだ行ったことのないダンジョンもあるし、鍛冶屋Rootsはまだまだ飛鳥に名前を広めていきたいし、質のいい武具をこの世界に提供したい。
中途半端なキャラをいくつも作るより、限られたお気に入りのキャラをじっくり育てていく方が私には向いているようです。実際、いくつものキャラをGMにできるだけの時間をウルティマに割くこともできないという現実もありますが。

スキルが完成して初めて見えてくる世界というものを、私は感じています。
純粋な鍛冶屋としての活動をしているメインRootsでも既にそれを感じていますが、戦士キャラ・ドクのスキル構成である、剣・戦術・盾・アナトミ・魔法抵抗・毒の6GMプラス包帯90(リアル値88.4)&スクロールを利用してのリコールが辛うじてできる魔法スキルという毒戦士が完成したら楽しいだろうなあと今からわくわくします。
そしてそれは終わりではなく、ブリタニアの一員として本当の生活が始まるときでもあるのです。



GMになって、強くなって初めて見えてくるものがある。もっと広く、もっと深くウルティマの楽しさと奥深さを知ることができる。今中途半端なところで止まっているそのスキルをGMにしたら、きっと別の世界が見えてくる。

そのスキル、GMまでもう少しだけ頑張ってみませんか。
ブリタニアでの生活がようやく1年を経過した、Rootsからの提案です。



前のテキスト  次のテキスト




トップ  テキスト一覧